今回は、株式会社GACCI代表の若本さんをお招きし、事業の内容やfreecracyのラボ型開発の活用を決めた背景や使ってみた感想などを中心にお話いただきました。(ヒアリング:Freecracy代表 国本)GACCIさんの会社ご紹介▼株式会社GACCI2021年2月設立。プレコンストラクション(設計から施工までの間に行われる業務)領域のスタートアップ。建設業の見積業務を最適化するクラウド型SaaSサービス「GACCI(ガッチ)」を開発。また蓄積されたデータを活用して、プレコンストラクションに革命を起こすべく事業を進められるSaaS企業です。<GACCIさんの会社ご紹介>国本:まずGACCIさんって会社としてどの様な事業をされている会社さんなんでしょうか?若本(略称):一言で言うと、建設業の会社さん向けに見積もり業務効率化するSaaSを作っています。建設業って1つの工事を何社もの複数の会社でプロジェクトを進めていきます。大きな建設プロジェクトであれば、その数は30~40社になる場合もあります。所謂、多重階層下請け構造なんです。国本:ITのプロジェクトでも大きなものは5,6社が一緒に開発したりしますが、40社はヤバいですね。。。若本:そうなんです。ここで何が問題かと言いますと、それらの見積もりフォーマットや計算式などが各社バラバラのフォーマットを使っているということなんです。これら30〜40社のバラバラの見積もりを取り纏めないといけないゼネコンさんは本当に大変なんです。あとは各下請けさんとのやり取りもそれぞれ電話やメールとバラバラでコミュニケーションを取るのも一苦労です。そこでそれらを共通化してまとめて管理できるSaaSを作っているのが私たちです。国本:めちゃめちゃペインに合致したいいプロダクトじゃないですか!若本:ありがとうございます。良いプロダクトを作れる様に日夜頑張っています!プロダクトストーリー国本:その構想って結構最初からあったんですか?良いプロダクトの構想を聞いた時っていつもそうなんですが、『何で今までなかったんだろう?』って思っちゃうんですよね。若本:実はそこは結構偶然もあるんです。私は元々鳥取でタイヤの販売をする会社を経営していたんです。国本:ちょっと待ってください。その話、プロダクトの話につながっていくんですよねw?若本:はい、ちゃんと繋がりますw。それでそのタイヤ会社を鳥取で運営していると、周りは結構年配の経営者の方が多く、事業承継などで悩む方が多かったりして、その相談を聞いてたりしているうちになぜか私が事業承継を引き受けたりすることが多くなっていったんです。国本:そんなゆるい感じのM&Aが存在するんですねw。若本:そうなんですw。それでその事業承継させて頂いた中の一つに建設事業の入札情報をまとめているポータルサイトがありまして。3年くらい前なんですけど。その事業はスモールビジネスというより、うまくやればスケールさせられるんじゃないかと思い、利用企業さんたちにヒアリングしにいったんですね。国本:なるほど、良いスタートアップの種を見つけたんですね!何社くらいヒアリングされたんですか?若本:200社くらいです!国本:・・・軽くヒアリングできる数じゃないですね。すごい。それでどうなったんですか?若本:そうすると、その入札情報のポータルより、見積もりを何とかして欲しいと何社もの会社さんに言われたんです。もちろん自分で経営していたタイヤの販売会社と建設業界はかなり違いますので、そこは全く想定していなかったんですが。国本:なるほど。じゃあ結構そのペインを発見したのは偶然だったんですね。でもその200社のヒアリングをきちんとしたから燻り出せたペインだったわけですね。若本:そうですね。ただ大手のゼネコンさんにもヒアリングしたんですけど、『業界全体の課題だよ!』って言われたので結構周知の課題だったと思います。それでちょうどその時に自分自身できちんとITの勉強をして、プロダクトを強化していきたいと思って、デジハリが運営するG’s Academy( https://gsacademy.jp/ )という原宿にある起業家エンジニア育成スクールに入ったんです。なので、そのヒアリング結果を聞いて、その課題に挑戦したいと思いました。国本:めっちゃ良いタイミングだったわけですね!(ちなみに私、国本もG’s Academyの卒業生です!)若本:はい!それでスクール同期のメンバーとチームを作って、プロダクト開発し、ピッチイベントにも登壇しました。お陰様で2023年1月に1億円の資金調達をさせて頂きました。(資金調達のリリースはこちら:)成長に向けての課題国本:めちゃめちゃ順調に進んできているんですね。じゃあ課題とか今はあまりない感じでしょうか?若本:いえ、そんなこともありません。実は一番の課題はエンジニアの採用でした。資金調達も終わり、いよいよブーストをかけてプロダクト強化をドンドン進めていこうと考えていました。当時のチームの構成としては、エンジニアのメンバーは、スクール同期やその繋がりの方々が多く、非常にコミットメントが高い反面まだまだこれから成長していくというフェーズでした。ですので、シニアのエンジニアを5名ほど取りたいと考えていました。国本:なるほど、そういった悩みがあったんですね。結局どうやって採用されたんですか?若本:採用メディアや人材広告など色々試してみましたが、全く採用できずでして。そこでもう最終的には人材紹介会社さんにご紹介お願いしました!ただ、成功報酬なんですが、スタートアップにはとても高くて、採用前からチームで「採用できたとしても払えるのは一人分の紹介料くらいだね。。」っていう話をしていました。結論としては一人だけ採用したんですが、残りの4人をどうしよう、かなり開発が遅れてしまうという思いがありました。また同時にジュニアメンバーを採用しても仕方ないので、そこは質を落とさずにやっていきたいという葛藤もありました。国本:紹介料もそうですが、エンジニアの給与もどんどん上がってますもんね。ちなみに余談ですが、人材紹介の手数料が一番高いのは日本ですw。若本:え、そうなんですねw。日本で採用するってキツいですね。。といったらところで悩んでいた時に知り合いからFreecracyの話を聞いて、ダメ元で話を聞いてみたいなと思ったんです。早速知り合いづてにアポを取ってもらって、初めて会って相談したのが、6月でした。そこで「こういうプロダクトを作っていて、こういうチームを作っていきたい」という話をさせてもらいました。国本さんからは「じゃあこういうスキルスタックでこういう経験を持っているメンバーを集めて強いチームをベトナムで作りましょう!」という話をしてもらいました。国本:懐かしいですね、思ったより最近ですよね。若本:はい、それで6月中旬ごろに詳細の人材要件を確定させてもらって、そこからはかなりのスピードで、7月中旬には非常に優秀なシニアチーム(ブリッジSE1名 / シニアフロントエンド1名 / シニアバックエンド2名 / シニアQA1名)が出来上がって開発を始めることができました。国本:若本さんと福田さん(PM)と7月にベトナムの弊社オフィスに来て頂いてミーティング、ランチとして頂いたと思うんですが、印象としてはどの様な感じでしたか?若本:そうですね、一言で言うと、「ザ・エンジニア」っていうメンバーが集まったなとw!でも頼りになりそうなメンバーで嬉しかったです。あとブリッジSE(エンジニア経験もあり、日本語も話してチームやプロジェクトをリードするメンバー)のアンさんが紅一点なんですが、日本語がめちゃくちゃ流暢で、それだけではなく、日本の感覚的なコミュニケーションが取れるのがとても助かっています。多分地頭が良いんだと思います。あとは丁寧にコミュニケーションをとってくれます。例えば、質問もわからないことを単純に聞いてくるというよりしっかり考えて準備して、オープンクエスチョンではなく、選択肢を準備してくれた上で質問してくれます。日本のエンジニアもベトナムのシニアエンジニアからどんどん学んだり、刺激をもらったりして欲しいなと思っています。今後の展望国本:それは、嬉しいですね。これからもよろしくお願いします!あとは最後に日本・ベトナムチームで開発をするプロダクトや会社の展望を教えて下さい!若本:そうですね、1年くらいは、トラクションを積み上げていきたいなと思っています。1社でも多くのお客さんにGACCIのプロダクトを使ってもらいたいと思っています。また中長期的には、見積もりのデータが蓄積されていくので、そのデータを活用した上で、見積もりの自動化等の新しいサービスをどんどん展開していきたいと思っています。キャンペーン国本:なるほど、すごい具体的なビジョンがあって素晴らしいですね。あともし割引や無料モニターなど募集されていましたら是非教えてください。若本:はい、ちょうど先日プレスリリースを出したところなんですが、今こういったキャンペーンをやっています!(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000109733.html)限定100社の企業様に無料でプロダクトを使ってもらえるキャンペーンなので、是非是非使ってみて頂けると嬉しいです!国本:良いタイミングでよかったです。若本さん、お忙しい中、お時間頂き、ありがとうございました〜!!