今回は、freecracy のラボ型開発を利用している株式会社アーリーワークスの難波 諒太郎氏をお招きし、社内でラボ型開発を活用するようになった経緯や、freecracy のラボ型開発を活用するメリット・デメリットなどを中心にお話いただきました。▼株式会社アーリーワークスエンタープライズ向けのブロックチェーン※1として最適な0.016秒の高速処理、耐改ざん性、セキュリティ、信頼性を両立させた、企業がプロダクトを開発する際にもコントロールしやすく、使いやすい機能を搭載した独自のブロックチェーン「GLS」を、様々な企業様が持つプロダクトに提供している。2023年7月にはNASDAQ市場へ上場し、ブロックチェーンテックカンパニーのパイオニアとして、ブロックチェーンの可能性最大化を推進中。社名:株式会社アーリーワークス本社:東京都台東区上野5-7-11 MRビル 3F代表者:代表取締役CEO 小林 聖創業:2018年5月1日WEBsite:https://e-arly.works/アーリーワークスの事業紹介――早速ですが、御社の概要と自己紹介をお願いいたします。難波:弊社アーリーワークスは2018年5月に創業し、今期で6期目を迎える会社になります。「DX」「NFT」「メタバース」といった文脈で、現代社会が次世代にアップデートしようとしている領域をメインテーマに、新たな挑戦を仕掛けております。創業当初から継続してブロックチェーン技術を主軸に事業展開をしており、独自開発した業界トップクラスの処理能力を誇る商用ブロックチェーン「GLS(Grid Ledger System)」※2を活用した事業展開の推進、そして、ミッションである「これからの当たり前を開発(ツク)る」ためビジネス開発・デザイン設計・システム開発・サービス運用を一貫して自社で行っております。私は、2018年8月にアーリーワークスに入社し、現在執行役員を務めております難波諒太郎と申します。簡単な経歴になりますが、2018年に東京工業大学大学院を卒業いたしまして、その後フリーランスとしてさまざまなWebシステムの開発を行う業務の受託開発をしておりました。また、2017年中頃から、ブロックチェーンのプロダクトの「CryptoKittiies」 というサービスが賑わっており、当時自身で調査したところ同様のプロダクトを比較的容易に開発できることを知ったため、個人的にERC721規格に準拠したdAppsのサービスを興味本位で開発しておりました。個人プロダクトの開発をしていた頃に、他のプロダクトも知っておく必要があると思い、日本で開催されていたブロックチェーンのカンファレンスに参加した際に、弊社の代表小林とCTOの山本に出会いまして、会話をしている中でアーリーワークスが目指す世界観と地に足をつけたシステム開発に感銘を受け、ご縁もありアーリーワークスに入社させていただくことになりました。入社当初からしばらく間は、技術のスキルセットとして持っていたフロントエンド技術と当時会社で必要としていた技術領域が合致したこともあり、フロントエンドエンジニアとしてのキャリアを積んでいきました。その後、経験を積んでいくにつれて、会社からはテックリードやエンジニアチームのリード、次に、プロジェクトマネージャーとして複数プロジェクトのシステム開発の業務も任せていただきまして、現在はエンジニア出身のプロダクトマネージャーとしてNFT関連事業に関わっております。次に、弊社の開発しているサービスの概要を説明させていただければと思っております。まず、冒頭でも触れたGLSについてのご説明になります。従来のブロックチェーンで抱えている① トランザクション承認スピードが遅い② 単位時間あたりに承認できるトランザクションの処理量が小さい③ トランザクションの確定(ファイナリティ)に時間を要する④ 自立したシステムがあるがゆえにユーザのサポートが困難となるといった問題を解消するために、弊社で独自に開発しているブロックチェーンをGLSと言います。最近では、GLSを活用する事例として、PoC※3を数件実施させていただいておりまして、その中のいくつかのプロジェクトでは、すでに製品化を目指してプロダクト開発も行っております。また、イーサリアムやポリゴンといったパブリックチェーンを活用したサービスの展開なども行っておりまして、一昨年(2021年)12月末には、株式会社博報堂DYミュージック&ピクチャーズ様と協業を行いながら『エウレカセブン※4』のNFT※5を販売いたしました。こちらの販売では、クレジットカードと暗号通貨でNFTの購入を行うことができる体験も提供できるように開発いたしまして、これによりお客様には、暗号通貨を持っていなくても、NFTの購入を体験いただけるサービスと致しました。また、販売期間についても期間限定での販売といたしまして、2021年12月末から2022年2月上旬にかけて第1弾から第4弾に渡って実施いたしました。本企画によって、有名なジャパンアニメコンテンツのNFTをいち早くお客様にお届けすることができまして、先駆けて、現在展開をしているNFTマーケットプレイス「animap」の展開も見越したうえでのサービスの提供を実施できたと考えております。――先ほどお話しいただいた事業内容にも関係するかと思いますが、GLSを用いたPoCおよびNFTなどを含めて、今後どのような成長戦略を考えていらっしゃいますか?難波:昨年度からはGLSを活用したサービスをエンドユーザー様にも利用いただける製品にまで作り込んでいくことを目指しています。具体的なサービス内容は今後、会社より発表いたしますが、これまでにも、PoCを通じて、GLSの処理速度については高い評価をいただいておりましたので、より多くのエンドユーザ様にこの体験をサービスとして提供して参りたいと考えております。GLS独自のチェーンを活用してサービス開発をした場合についてはイーサリアムなどのパブリックチェーンとは異なり、処理を実施する際に発生するGASと呼ばれる支払い手数料を必要としない仕様とすることができたり、トランザクションの承認速度が高速といったメリットがあります。これらの利点を生かして、より多くの処理量が求められたり、データ反映のリアルタイム性が求められたりするような現場にて、今後もGLSをご活用いただけるように開発を進めて参ります。また、先述いたしましたが、NFTマーケットプレイス「animap」を半年間ほどの開発期間を経て2022年6月17日に正式リリースいたしました。現在のところプライマリ(一次流通)販売機能を備えておりまして、今後は、よりユーザ同士で活発にNFTのやり取りなどを行っていただけるようにセカンダリ(二次流通)販売機能や、ユーザに親しみのあるジャパンコンテンツをNFTとして提供できるようにサービスを成長させて参りたいと考えております。今後も引き続き、「ジャパンコンテンツのNFT事業進出を支援し、NFT×体験で広がる新たなエンタテインメントの在り方を模索・提供する」ことをミッションに、国内外のファンも巻き込んでサービスの提供できるようプロダクトを磨き上げて参ります。――御社において開発の重要性はどれほど高いものなのでしょうか?難波:開発の重要度については非常に高いと考えています。どのプロジェクトでも同様かとは思いますが、特に弊社が展開するサービスでは、クレジットカードを利用する機能やお客様の資産(暗号資産など)を使用していただくケースがございますので、不具合やセキュリティ上の脆弱性についてはより一層注意する必要がございます。これらを防止してこそサービス、会社の信頼をいただけますので、実際にサービスを提供されるお客様の方々には、より高品質のプロダクトを提供できることにプライオリティ高く考えております。一方で、実際にサービスの提供のタイミングもビジネス的な側面から決めて展開をしていきますので、「サービスの品質」と「開発のスピード」の2つを両立することが開発現場には求められます。この両立については、非常に難易度が高く、エンジニアのクリエイティブの面で苦悩するところなのですが、お客様への感動体験の提供や、「ありがとう」を頂くための大きな要素と考えております。弊社の開発チームメンバーは、「サービスの品質」と「開発のスピード」を向上するためにコミュニケーションの質を上げ、タスク管理の方法も日々工夫を施したり日々試行錯誤を繰り返しております。――例えば、顧客からGLS以外のブロックチェーンを使うように依頼されることはあるのでしょうか。また開発のやり方については違いがあったりするものでしょうか。難波:そのようなお話をいただくこともございまして、どのブロックチェーンを利用するかはビジネス要件によっても決定する事が多いですね。ブロックチェーンの種類によって特徴が異なっており、一言で簡潔に説明することは難しいのですが、例えば、パブリックチェーンを活用すると、サードパーティを利用したりAPIサーバを設けて連携したりする必要がなくなりまして、同一のブロックチェーン上に展開されている他のサービスのデータを容易に参照することができます。これをインターオペラビリティ(相互運用性)と呼ぶのですが、例えば、NFTのマーケットプレイスなど様々なNFTを扱うプロダクトの場合は、ブロックチェーン上でデータを共有して扱う必要があるため、パブリックチェーンで開発される事が多いですね。冒頭お話させていただいた弊社でも開発しているNFTマーケットプレイス 「animap」でも、このような理由からパブリックチェーンを活用する方針で現在のところ開発を進めております。一方で、プライベートチェーンやコンソーシアムチェーンでは、高い処理速度やレスポンス速度が求められるようなケースで利用されます。そのなかでも、GLSはコンソーシアムチェーン寄りに開発しておりまして、高い処理能力が求められる場面や企業間連携を実施してコンソーシアムを構築するケースで利用できるよう、よりビジネス用途に応じて実装できるように開発しております。次に、システム開発の方法になりますが、まず1つ目がUI/UXの観点でパブリックチェーンとGLSを使うケースで、システムの設計が異なることがあります。細かくご説明をしますと、例えば、パブリックブロックチェーンでユーザ体験的によく表現されるものとしては、トランザクションの承認待ちのステータスが存在するため、「トランザクションの送信を行った後ローディングアイコンが回ってユーザに処理中である」ということを表示する事が多いです。その後、定期的にトランザクションの承認ステータスを監視して、承認された際にローディングから完了状態にするという流れになります。一方でGLSの場合は、高速な承認とファイナリティを即時に付与する事ができるので、承認の待ち時間が非常に少ない前提で、即時に処理完了とするロジックでサービスを作ることができます。2つ目が、独自で開発しているGLSでは独自で組み込む箇所などがあるため、GLSでの開発方法と別のブロックチェーンでの組み込み時の開発手法が異なる事があります。ここは、GLSを今後様々な場面で活用頂く際にも、開発者の学習コストや開発コストに直結するところなので、他のブロックチェーンと比較しても標準化したやり方で開発ができるように今後対応していく想定です。開発体制の現状と展望――現在の社内の開発体制はどのようになっていますか?難波:社内の開発体制としては、プロダクトマネージャーを筆頭にプロダクトの方針を決定しまして、プロジェクトマネージャーが要件定義、タスク管理を行っております。要件定義を確定した後、要件定義をもとにデザイナーチームがUIとUXを検討し、UI/UXおよび要件定義をもとにフロントエンド開発チームとバックエンド開発チームが連携しながら開発を進めております。チームメンバーとしては、全体で十数名ほどで進めておりますが、freecracyさんでお願いしているベトナムLABチームのメンバーは5名程度の体制で開発をしております。――今後、会社をより大きく成長させていくうえで、どのように開発体制を拡大していく予定でいますか?難波:まず、プロダクトチームや開発チームをマネジメントする人員を充足させることを考えております。また、今後サービスをグロースするに当たり、全体的なシステム開発の速度をあげていきたいと考えているため、スキルが合致しているメンバーをどんどん巻き込んでより強固な開発チーム体制を構築したいと思っております。また、最近でも、開発メンバーが増えてきたという背景もありまして、従来の属人的な打ち合わせを適宜設けて開発を推し進めるアジャイルな開発方式を見直し、チームで一丸となって、開発を進めるスクラム開発を導入いたしました。このように今後の組織やサービスのスケールアップも見越して、人数が多くなった場合も業務速度を低下させずにスケールさせることができる仕組みを作ることが実現できております。こうした中で、freecracyさんにお願いしているベトナムチームのLABの方々にも、機能別にチーム単位で業務を手掛けてもらっておりまして、開発現場のメンバーが増えきている今も、よりチームメンバーがより明確にタスクの内容や背景を理解した上で開発業務にあたれるように連携できていると思います。海外のエンジニアを活用する理由――現在の組織体制の中で、日本ではなく海外のエンジニアを活用していくことを決めた理由はどんなものでしょうか?難波:過去案件の中にとある会社様に開発をご依頼させて頂くタイミングがあったのですが、その際に仕上げていただいたシステムの品質が非常に高く感銘を受けた経験をさせていただいたことがはじめのきっかけですね。これまでは自社で要件の策定から開発まで行うことに目が行きがちだったのですが、その経験から選択肢の幅が一気に広がりました。実際に、ベトナムのチームに依頼した場合と社内のエンジニアでプロジェクトを手掛けた場合とを比較したときにも、自社側での工数を限りなく少なくしながら、業務を進められたという経験があったので、同じ体制を社内に構築できれば効率的だと感じておりました。――海外のエンジニアを活用し、開発を進めて良かった点や難しいと感じる点などがあればお教えいただけますか?難波:まず、良かった点は、過去に難易度が高いと思われるシステムの開発、特にGLSのライブラリの開発をしたいという要件がございまして、社内想定で、開発完了までにかかる工期として、3カ月を想定していたシステム開発をお願いいたしました。その際には、弊社の想定より2ヶ月ほど短縮して、実質1カ月でシステムを仕上げてもらえまして、開発のスピーディーさと高品質のシステム開発力を目の当たりにできました。これとは反対に難しいと感じる点としては、プロジェクトがまだローンチしていない状態であったり、継続的なアップデートがなかったりするケースにおいて、まだ連携しながらプロジェクトを進める素地が整っていない時期には、メンバーにうまく仕事をお願いできなかった場面があったという点ですね。例えば、QA(Quality Assurance:効率と品質が求められるあらゆる活動において、それらに保証を与えるのに必要な証拠を提供する活動一般のこと)のメンバーについては、実際にデバッグをしてもらったり、テストを実施してもらったりするのはローンチ後になるため、私のQAに対する知見の浅さなども当時あり、最初はどのように仕事をおねがいしていくのがよいのか悩みました。そこで、悩んだ結果、不具合の件数が少なくプロダクトをローンチするために、ローンチ前フェーズであっても、要件定義内容や仕様書をもとにテストシナリオを作ってもらうことを進めてもらうことにしまして、結果的には、プロダクトをスムーズにリリースすることができました。このときに、いかにプロジェクトを円滑に進めるかという視点で仕事の割り振りを考えることで、かなり結果も変わるということを実感いたしましたね。あとは、チーム開発を行う際のプロダクトの仕様を、日本語で基本的には記述するのですが、ベトナム側のエンジニアに「仕様を把握してもらう」「仕様に関して質問してもらう」「質問内容を整地して、実際に着手してもらう」というプロセスに多くの手間・時間がかかりやすく、どうしてもスピード感が落ちてしまうことがありました。この要因には、やはり言語の壁があると思いましたので、根幹的な原因の一つとしては、会社文化やルールの共有が不足していることがあると感じたため、この問題を解決するために、コミュニケーションの頻度を増やし、より仕事をしやすい環境を整備するようにいたしました。そこでは、アーリーワークスのコミュニケーションの仕方などの共有やお願いしたい開発タスクの詳細な内容について疑問点がなくなるくらいまで、ブリッジエンジニアの方と、短時間かつ頻度高くの打ち合わせ時間を設けまして、タスクの背景や検討事項の確認など本来聞きたいことがあるものの連絡をするまでもないような内容の確認事項に関する情報を拾い集めることで、結果的にもよりスムーズに仕事を進められるようになりました。また、コミュニケーション不足以外にも、開発の機能要件については予めできる限り明確にインプットからアウトプットまでを言語化することで、アサインされるエンジニアが理解しやすいように、かつ明確な開発タスクを設定するように心がけ、認識のズレによる手戻りなどの発生確率を低減するようにしましたね。freecracy のラボ型開発を利用した感想――他社のサービスとの比較も含めて、freecracy のラボ型開発を利用した感想を率直にお聞かせいただけますでしょうか?難波:freecracyさん にお願いして良かったと思う点は、freecracy さんのほうで、最初に多くのエンジニアの方々と弊社の希望に合致しているかの観点でしっかりと面談していただいて、精度高くご確認していただいた後にご紹介していただけたので、結果的にも非常に少ない面談回数で、非常に優秀なエンジニアを迅速に探し出していただけた点だと思っております。私の方で、以前に日本人エンジニアに絞って探した場合については、弊社のカルチャーに合致しており、日頃から先進技術をキャッチアップしていて、高い開発パフォーマンスを発揮できるようなエンジニアを採用までつなげていくことは非常に困難でした。しかし、今アサインいただいているすべてのラボのメンバーは、積極的にブロックチェーン業界に関する知識や技術に対して学ぶ意欲もありますし、キャリア・スキルアップをするために今後経験を積んでいきたいことと弊社の事業方針が非常にマッチしており一緒に仕事を進めていく中でもシナジーがあると感じています。また、ラボ型開発を最大限に活用できたと感じたのは、ラボ内でチームを組んでもらい、大きくまとまったシステムの開発を行いたい場合に依頼させていただいたときでして、コミュニケーションコストも最小限で済みますし、お互いにも仕事も進めやすく、結果的にパフォーマンスも高い結果を得られました。その他にも、ラボ型開発を活用できている例として、すでに日本で主導して進めているプロジェクトに途中からアサインするケースがありまして、日本チームと一緒にプロジェクトに参画してもらっています。ラボチーム内で開発が完結する訳では無いため、日本とベトナム間でのやり取りも増え、コミュニケーションが多少複雑になることがありますが、ブリッジエンジニアの方と頻度高くコミュニケーションをとることや、お願いしたい開発要件を明確にすることで、スムーズにチーム内で連携をして開発を進められるようにしまして、高いパフォーマンスを維持しながら開発を進められておりますね。――それでは最後に、ラボ型開発の活用を検討している方に向けて、ひとことお願いいたします。難波:今、採用活動などをされている方々の多くは、日本市場でさまざまな求人媒体を見ながら採用活動を進められていることかと思いますが、周りにいるどの会社も優秀なエンジニアを欲しているので、非常に競争率が高く、自社の魅力を十分に伝えられたとしても、残念ながら一緒に仕事をするまでに至らなかったりとするケースも少なくないかと思います。こうした中で、IT教育に力を入れられているベトナムには、技術力が高いエンジニアの方も多くいらっしゃいますので、ベトナムのラボ型開発を一つの選択肢におきながら、視野を広げてグローバルに仲間を探していくことも、会社のシステム開発力強化を図る上で有効かと思いますので、一度ご検討してみていただければと思っております。※1.取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持しようとする技術のこと。※2.Grid Ledger System:アーリーワークス独自のブロックチェーン技術。※3.Proof of Concept:新開発の製品・プロダクトを実際の環境で使用し、実用に際しての問題点や課題を検証すること。※4.BONES制作のSFロボットアニメ。※5.Non-Fungible Token:非代替性トークン(ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデータ単位)のこと。