皆様、こんにちは!Freecracy代表の国本です。私はこれまでアビームコンサルティングというITコンサル会社でERPなどのシステム導入プロジェクトを行うというキャリアから始まり、その後13年間ベトナムにてITプロジェクトに従事しています。その中でオフショア開発が失敗する事例を多く見てきました。今回は、その中でトップ3を挙げるとするとどうなるのかというところで記事を書かせて頂きました!3位)日本側の優秀なプロジェクトマネージメント人材の不足もしくは体制の未整備意外に思われるかもしれませんが、3位の理由は発注側、日本にあります。日本人は世界でトップクラスにハイコンテクストな民族です。つまり、日本ではプロジェクトを効率的に運用するためのルールや仕組みが構築されていなくても日本人だけでプロジェクトを進めていれば問題は顕在化しません。ただこれは何と無く回せているだけであり、効率的に回っているかと言えば答えは『No』と言わざるをえません。そしてその潜在的な課題は、海外人材と仕事をする際に顕在化します。オフショア開発がスムーズに進むかどうかということは比較的最初のクライアント様とのミーティングでわかることが多いです。弊社では、日本でのプロジェクトについてヒアリングを行わせて頂いた上で、オフショア・ラボ型開発を始めるに当たっていくつか最低限のルールを提案させて頂きます。ただそこは最低限に留め、各社様それぞれに細かいプロジェクトの進め方はありますので、そこは1〜2ヶ月の期間日本とベトナム双方が擦り合わせて頂くような形で徹底的にサポートさせて頂きます。実はFreecracyのラボ型開発( リンク )の継続率は95%(5%は日本のクライアント様のプロジェクトリリース)です。案外最初のポイントを握って進めてしまえば、海外のプロジェクトだとしてもそこまで大したことないと感じられるクライアント様がほとんどです。2位)ベトナム側のエンジニアのスキル不足・スキルミスマッチ2位は、ズバリベトナム人エンジニアのスキル不足もしくはミスマッチです。これは理由は非常に単純です。日本のオフショア会社に採用力がない為です。日本からは見えにくい部分ですが、10年前に比べて日本の企業の魅力は落ち続けています。弊社は55万人のプラットフォームを活用しながらシンガポール、韓国、中国、ベトナム、アメリカ、フランスなど在ベトナムの様々なIT企業様をサポートさせて頂いておりますが、最近の3年間では日本企業は悉く優秀なエンジニア採用で競り負けています。日本企業のイメージは、『給与が安い』、『ルールが厳しい』、『昇進しない』、『英語が通じない』等です。そのような中で採用競争に勝ち残れている日系オフショア会社はほとんどありません。ベトナムでも日本と同様にフレッシャー、ジュニア、ミドル、シニア、テックリード、PMという順番に採用が難しくなっていきますが、日系オフショア企業のほとんどはシニア以降の採用がほぼできず、基本的にはジュニアやミドルで何とか回そうとしてしまいます。それが回り回ってオフショアは安いが、結局コミュニケーションやバグで結果として高くなってしまうと言われる所以です。つまり優秀な人材を日系オフショア会社が採用できないツケがプロジェクトの失敗に回ってきているということになります。弊社では、他にないエンジニアを中心とした55万人のアクティブなプラットフォームを保有しており、その中の動きを1秒単位でトラックすることや、トラックしたトランザクションデータや履歴書の情報から求人案件と自動でマッチングさせる独自マッチングAIシステム、60名以上のIT専門のヘッドハンターにより、ミスマッチのないトップ5%の優秀なエンジニアのみをアサインさせて頂いております。通常は社内でアサインされていないエンジニアを無理くりプロジェクトにアサインさせるオフショア会社も多いのですが、弊社ではクライアントの皆様から会社やプロジェクトのニーズをヒアリングさせて頂いた後、55万人のプラットフォームの中からぴったりの人材をご紹介させて頂きますので、スキルや経験のミスマッチがないことが特徴です。1位)ベトナム側の優秀なブリッジSE(日本語が話せてエンジニアリングがわかるプロマネ人材)の不足最後は、通常の日本のプロジェクトでも同様ですが、そのプロジェクトをリードする人材の力量がキーとなります。日本ではプロダクトマネージャーやプロジェクトマネージャー、小さい会社ではCTOがその責務を負うかと思いますが、通常オフショアやラボ型開発では、その役割をブリッジSEが担うことが多いです。ブリッジSEとは、元エンジニアで十分な経験を積み、且つプロジェクトのマネージメント経験もあり、且つ日本語が話せるプロジェクトマネージャーのことを指します。プロジェクトの成功の50%を担うと言っても過言ではないと思います。お聞きされていても想像がつかれると思いますが、非常に貴重な人材となります。2位のお話にも繋がりますが、それ故に優秀なブリッジSEの採用は非常に難しいです。またエンジニアリングと日本語を併せてトレーニングし、育てるということも非常に困難で、長い道のりとなります。つまりここでも結局は採用力がなければ良いブリッジSEは採用できないということになります。弊社でも常に優秀なブリッジSEを採用しようとしています。アサインするプロジェクトの予定がなくてもとりあえず優秀な人がいたらアプローチしているような状況です。55万人の人材をモニタリングしている弊社でもこのような状態ですから、通常のオフショア企業ではどうなのか、想像に難しくありません。以前、弊社でも優秀なブリッジSEがいて、採用が決まりかけていたのですが、彼が辞職願を会社に出したところ、その会社は日本でもトップのIT企業のオフショア子会社であるのですが、その子会社のトップの日本人社長が直々に彼と話して、給与を50%増加させて引き止めた程でした。彼がいなくなることで、日本とのやりとりやプロジェクトマネージメントできる人材がいなくなり、プロジェクトがストップしてしまうことを懸念した行動でした。通常採用競争で競り負けることがない弊社ですが、この時ばかりは撤退致しました。つまりブリッジSEは欲しい時にタイムリーに採用するということは非常に難しく、常にアンテナを張っておかなければいけません。弊社のDXチームのトップのベトナム人も私たちが4年をかけて採用しました。彼は日本語が1級で、国費留学生として日本の防衛大学でコンピューターサイエンス専攻で卒業、修士まで取得。その後東工大で暗号化アルゴリズムなどの研究で博士号を取っているスーパーベトナム人です。長くなってしまいましたが、それほど優秀な人材を採用できる企業でないと日本の企業の皆様の開発プロジェクトを徹底的に支援させて頂くということは難しいということです。もし具体的なご相談やカジュアルにお話を聞いてみたいという方がいらっしゃれば、是非こちらからアポイントを頂けますと幸いです。▼ミーティング調整リンク代表の国本が直接お話させて頂きます。よろしくお願い致します。